void func_2_(std::index_sequence<Index...>)
{
[](auto&&...){}((static_cast<void>(push_back(Index)), 0)...);
}
このラムダ関数について、ちょっと説明します。
関数の引数がどんな順番で評価 (計算) されるかは、C++ の言語仕様上、未定義未規程です。つまりコンパイラは、好き勝手な順番で引数を評価してもいいのです。有名な問題ですが、
int i = 0;
f(++i, ++i, ++i);
で、関数 f に渡される引数の値はどうなるでしょうか。答えは、分からない、です。前から評価して (1, 2, 3) になるかもしれない。前置インクリメントなので、最初にまとめて計算して (3, 3, 3) になるかもしれない。同じコンパイラを使っていても、最適化の都合で、毎回違う順番に評価されるかもしれない。
ラムダ関数でも同じで、どんな順番に引数が評価されるかは分かりません。今回のコードでは、10個の コンマ式 (static_cast<void>(push_back(Index)), 0)
が引数として渡されるわけですが、このコンマ式がどの順番で評価 (= 中の push_back
がどの順番で実行) されるかは分かりません。まったくでたらめな順番でもいいのです。
ほとんどの処理系では、デフォルトでは引数を後ろからスタックに積みます。おそらく、コンパイラが引数をスタックに一つずつ積む毎に評価したので、順番が逆転したのでしょう。