短く答えると、はい、できます。なのですが、ちょっと事情がややこしいのでしっかり説明します。
まず Python のサンドボックス、あるいは仮想環境といったときに、python
コマンドのバージョンを管理するものと、それに加えてパッケージ群のバージョンを管理するものがあります。今回質問者さんが使いたいのは後者の管理ツールです。
そのような仮想環境の作成ツールとして、Python 公式は venv を用意しています: https://docs.python.org/ja/3/library/venv.html。venv を使うことで仮想環境を有効化した後の python
コマンドのバージョンを固定できたり、pip install
の際に他の環境とは切り離してパッケージをインストールしたりすることができます。
また、venv の機能と pip の機能を合わせたようなサードパーティーのパッケージ管理ツールとして Pipenv や Poetry というものも知られています。これらの特徴についてここでは解説しませんが、venv + pip には無い機能を求めて作られたものです。
ところで今まで「パッケージ」と言ってきましたが、venv、Pipenv、Poetry はどれも PyPI https://pypi.org/ の形式で管理されているパッケージのことをパッケージとして扱っています。Anaconda が他と違うのはこの部分で、Anaconda は Anaconda が独自に管理しているパッケージの仕組みを使っています。より詳しくはこちらの記事をご覧ください: "Understanding Conda and Pip" (2018-11-28)。
つまり、Anaconda を使って仮想環境を作ることはできるのですが、そうして出来る仮想環境は Anaconda の言っているパッケージ群の環境であり、特に pip install
などでインストールされるパッケージたちの環境ではないということです。
ここまでの事情を承知の上で Anaconda の仮想環境を使う場合は、こちらにドキュメントがあります: https://conda.io/projects/conda/en/latest/user-guide/tasks/manage-environments.html。conda create
から仮想環境を作り始めてみてください。
PyPI 形式のパッケージを使いたい場合は、venv 等のツールから長所・短所を選んで使うと良いです。たとえば以下のブログ記事は参考になります:「pipとpipenvとpoetryの技術的・歴史的背景とその展望」 (2021-03-29)。