同一マシンで動作するプロセス間通信にソケットを使うとき、AF_UNIXとAF_INETに機能や性能の大きな差はないと考え、システム内のプロセス間通信にもAF_INETを使うことが多いです。
これまでトラブルはなかったのですが、もし問題になるような違いがあれば知っておきたく、質問をする次第です。
2 件の回答
ローカルマシン内での通信 という意味ではどちらも似たようなものだけど, (それなり)異なります。
パフォーマンス
AF_INET
の localhost
はループバックインターフェイスを介した通信であり, IPヘッダーや TCPヘッダーなど付加され そのためのデータコピーも発生, セグメンテーションも行われ なんなら輻輳制御まで行われる, はずです。
UDPの場合(必要に応じて)フラグメンテーションが行われるでしょう。
ループバックだからといってどこかの処理がバイパスされるなどは(普通は)ない。
それに対し UNIXドメインソケットは それぞれの OS用の (本来の) IPCであり, 速度と信頼性が高いものです。
問題になるような違い
問題になるかどうかは 対策してるかどうかにも依るけれど UDPでは違いがでる可能性が高いかも
基本的に TCP/IP & Ethernetでは, 通信相手の状況を見ることなく送りっぱなし, 受け手は自分のノードに関係あるなら受信するといったところ。特に UDP 及び IP はそういったプロトコルです。
- パケットが到達する保証がない
- (ネットワークに複数の経路がある場合などに) パケットの順序の保証がない
やたらと大量にデータ送信を行った場合など, 送信側・受信側 ともにパケットを廃棄する可能性があります。ルーターの輻輳でパケットが廃棄されるように ループバックでも送信バッファーあふれなどで。受信についても処理が追いつかなければ捨てることに。
(TCPでは, 各種状況のやり取りが行われ比較的 ロストすることは少ないはず。失われても再送するし)
(参考)ロストの例: https://ja.stackoverflow.com/questions/24265/udpによるデータ送信のパケットロスを減らす方法について
UNIXドメインソケットでは, 受信側が忙しいようなら(読み取らなければ)
送信側のブロッキングが行われ (アプリも気付かないうちに渋滞緩和され) 取りこぼすことはないはず
ちなみに (質問の)Linux環境での UNIX ドメインソケットでは 3種類のアドレスが区別される
- pathname (パス名)付き
- unnamed (名前なし)
- abstract (抽象) (抽象ソケット)
(それぞれ性能に違いはあるかどうかは不明)
AF_INET
はIPv4+ポート番号で識別します。ですので、通信相手はIPv4が必要です。対してAF_UNIX
はファイル名で識別します。ですので通信相手は同一マシン上で動作するプロセスとなります。(例えばXサーバーとXクライアントなど)
両者は全く別物です。
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質問がありまいでしたので、「同一マシンで動作するプロセス間通信にソケットを使うとき」の条件を明記しました。回答ありがとうございます、実体が別者であることは理解しました。 2020年5月15日 6:00