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こんにちは、Ruby初心者で恐縮ですが、Railsを勉強していて、コントローラー内で使っている一見ハッシュのように見えるparams[xxx]が気になって仕方がないのです。

ハッシュじゃないのにあたかもハッシュのような書き方になっています。ActionController::Parametersのインスタンスであること以外何も分からなくてちょっと気持ち悪いです。

これってjsの言うところの「array like object」的なものなのでしょうか?実際どうやって作られているのでしょうか?できれば簡単なサンプルコードを頂ければ幸いです。

3 件の回答 3

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ハッシュじゃないのにあたかもハッシュのような書き方になっています

Rails 4 では、 ActionController::Parameters の親クラスの親クラスがHashです。
つまり、ハッシュと継承関係にあるのでハッシュと同じように振る舞います。

# ActionController::Parameters
class Parameters < ActiveSupport::HashWithIndifferentAccess

# ActiveSupport::HashWithIndifferentAccess
class HashWithIndifferentAccess < Hash

これってjsの言うところの「array like object」的なものなのでしょうか?

"array like object"という用語が初耳だったので、こちらのページを読んでみました。

http://nfriedly.com/techblog/2009/06/advanced-javascript-objects-arrays-and-array-like-objects/

なるほど、「Arrayと同じメソッドをいくつか持っているが、完全な互換性はないオブジェクト」のことを指すようですね。

その定義からすると、ActionController::Parametersは"Array(Hash) like object"ではありません。
ハッシュを継承しているので、 "ActionController::Parameters is a Hash"と言えます。
つまりハッシュと完全な互換性があります。(後述するキーの扱いを除いて)

なお、Rails5では、使い方によっては安全のためのフラグがクリアされてしまうなど、パラメータへのアクセス以外のメソッド(Enumerable由来のものなど)が使えてしまうことの弊害があることから、 ActionController::parameters は HashWithIndifferentAccess のサブクラスではなくなっています。(PR / コミット(一部))

実際どうやって作られているのでしょうか?できれば簡単なサンプルコードを頂ければ幸いです。

クラス定義は上に載せたとおりです。詳しくはRailsのコードを読んでみてください。

インスタンスの作り方という点では、以下のように new + keyとvalue でインスタンスを作成できます。
(とはいえ、自分でActionController::Parametersをnewすることは滅多にないですが)

params = ActionController::Parameters.new(name: 'Alice', email: '[email protected]') 
=> {"name"=>"Alice", "email"=>"[email protected]"}

ハッシュと同じように扱えるので、keyとvalueを追加することもで来ます。

params['tel'] = '123456'
=> "123456"

ただし、HashWithIndifferentAccess(ActionController::Parametersの親クラス)はkeyとしてシンボルと文字列を区別しないようにハッシュを拡張しています。

params[:name]
"Alice"

params['name'] 
"Alice"

params['tel']
"123456"

params[:tel]
"123456"

ちなみにRails本体でActionController::Parametersのインスタンスを作成しているコードは以下のようになっています。

# https://github.com/rails/strong_parameters/blob/master/lib/action_controller/parameters.rb
module ActionController
  # ...
  module StrongParameters
    # ...
    def params
      @_params ||= Parameters.new(request.parameters)
    end

def params がcontrollerでよく登場する params の正体です。

こんな感じで疑問点は解消されたでしょうか?
他に不明な点があればコメントください。

P.S.

余談ですがこういう疑問を持ったときはRubyMineのコードジャンプ機能を使うと便利です。
有料のIDEですが、使いこなせばデバッグやコードリーディングの時間をかなり節約できるので、導入を検討してみると良いかもしれません。

僕もこの回答を書くにあたり、RubyMineを使ってクラスやメソッドの定義元を探していきました。

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  • 源はHashWithIndifferentAccessにあったのですね!なるほどなるほど! RubyMineのおすすめありがとうございます。
    – yaya
    2015年1月19日 5:31
  • 1
    Rails5ではAC::ParametersがHashの子孫ではなくなっているので、本文を若干修正させていただきました。
    – sakuro
    2016年12月19日 6:45
3

Rubyではhash[key]hash[key]=xのように一見すると演算子のように見えるメソッド呼び出しがいくつかあります。

これらのメソッドを再定義すると、JavaScriptでいうところのarray like objectのような、Hashクラスではないが[][]=のインターフェイスを備えたクラスを実装できます。

class Foo
  def initialize
    @hash = {}
  end

  def []=(key, value)
    @hash[key] = value * 2
  end

  def [](key)
    @hash[key] * 2
  end
end

foo = Foo.new
foo["bar"] = 10
p foo["bar"]

# => 40

Rubyの組み込みライブラリだとENVなどが、ハッシュと同様のインターフェイスを持ったオブジェクトとして実装されています。

p ENV["USER"] # => your_user_name
p ENV.class # => Object

参考

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  • ふむふむ!メソッドを演算子のような名前にすればシンタックスシュガーが勝手に適用されるということなのですね! ご回答ありがとうございます!大変分かりやすかったです。
    – yaya
    2015年1月19日 5:26
2

params は、Rails 由来のものです。

params は、 Action Controller.Parameters オブジェクトで、まるでハッシュをもつハッシュのように扱えます。Rails は、アクセスされた URL をルーティングルールに従い分割して Parameters オブジェクトを作成しており、params の主な役割としてはそこから必須属性、使用する属性をチェック・振り分けることになります。また、以下のように自分で作成することもできます。params の詳しい使い方は、Rails Guidesを参照するのがよいでしょう。

params = ActionController::Parameters.new({
  person: {
    name: 'Francesco',
    age:  22,
    role: 'admin'
  }
})
new_params = params.require(:person).permit(:name, :age)
new_params            # => {"name"=>"Francesco", "age"=>22}

params を純粋なハッシュにするには、to_h, to_unsafe_h を使用します。
以下、Rails のソースコードから抜粋します。

params = ActionController::Parameters.new({
  name: 'Senjougahara Hitagi',
  oddity: 'Heavy stone crab'
})
params.to_h # => {}

safe_params = params.permit(:name)
safe_params.to_h # => {"name"=>"Senjougahara Hitagi"}

to_h では、 permit の設定で、ハッシュに入るエントリがフィルタにかけられます。例では、name しか指定されていませんから、出来上がったハッシュには oddity が入っていません。

参考:
Ruby on Rails : Action Controller Parameters
Rails Guides: ActionController Overview : Paramemters
Strong Parameter by Example

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  • to_hを使えば普通のハッシュに変換出来るんですね!ためになりました!どうもありがとうございます!
    – yaya
    2015年1月19日 5:27

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