今回使用した環境は、
OS: Ubuntu 16.04
MySQL version: 5.7.20 (現時点でubuntuのapt-getで得られる最新のversionです。)
1・ データの保存!
これは一番重要です。mysqlのデータをすべて保存します。自分のサーバーでは、/var/lib/mysqlがそれにあたります。まずはこれのback-upを作成します。
sudo cp -r /var/lib/mysql /var/lib/mysql.bak
(mysql directoryはmysqlが管理者になっていると思いますので、"sudo"をコマンドの頭に付けます。)
2.壊れた(古い)versionのMySQLをすべて取り除く
これは以下のコマンドでできます。
sudo apt-get remove mysql-server
sudo apt-get autoremove
sudo apt-get autoclean
また、古いデータが残っていると邪魔しますので、データが保存されているdirectoryを消去します。
sudo rm -rf /var/lib/mysql
3.MySQLの再インストール
これは以下のcommandで大丈夫です。
sudo apt-get install mysql-server
なぜかわかりませんが、今回行った時には、同じcommandでも2パターンの結果が出てきました。
パターン1(正解):上記のcommandを動かすと、自動的に、root passwordが訊かれます。このroot passwordを設定すれば、以後問題は起こりませんでした。ですので、こちら方を今回の問題に関して「正解」と記させていただきます。
パターン2(問題が残る):上記で記したroot passwordが訊かれませんが、なぜかinstallが完了します。これは後々データを移動させるときに問題になってきます。もし訊かれなかった場合、2からやり直してください。(再度mysqlを消して、再インストールです。)
インストールが終了すると、さっき消した/var/lib/mysqlが復活しているはずです。
sudo ls /var/lib/mysql
で確かめれます。
念のため、この時点でmysqlにlog-inできるかを確かめておいてください。
mysql -u root -p
- データの移動
back-upを取ったdirectoryからデータを移動させます。
この時に重要になるファイル・directoryが3種類あります。
- ib* (ibdata1, ib_logfile0, ib_logfile1)
- performance_schema(これも標準でついているdirectoryです。)
- リカバリーさせたいデータ(databaseの名前ごとに、directoryで整理されていると思います。)
以下のcommandをタイプすると大丈夫です。
sudo cp /var/lib/mysql.bak/ib* /var/lib/mysql/ib*
sudo cp -r /var/lib/mysql.bak/performance_schema /var/lib/mysql/performance_schema
sudo cp -r /var/lib/mysql.bak/<リカバリーさせたいdatabase名> /var/lib/mysql/<リカバリーさせたいdatabase名>
(もし[リカバリーさせたいdatabase]が複数ある場合は、最後の行を繰り返してください。)
directoryの管理が違っているかもしれませんので、以下のもので管理をしてください。
sudo chown -R mysql:mysql /var/lib/mysql/ib*
sudo chown -R mysql:mysql /var/lib/mysql/performance_schema
sudo chown -R mysql:mysql /var/lib/mysql/<リカバリーさせたいdatabase名>
(オプション) 一度MySQLにログインする
先にもやりました、
mysql -u root -p
でログインした後、
show database
でリカバリーさせたいdatabase名が表示されることを確認してください。
さらに
use <リカバリーさせたいdatabase名>
show table
で、テーブル名が見えることもお忘れずに。
しかし、この時点では、
select * from table_name;
を行ったとしても、エラーが出ると思います。(例えば、ERROR 1146 (42S02): Table 'v3_zone_date_cpm7k' doesn't exist)
この状態では、テーブル名が表示されれば十分ですので、気にせず、ログアウトしてください。
mysqlを再起動する
以下のcommandでmysqlが再起動できます。
sudo service mysql restart
もしくは
sudo /etc/init.d/mysql restart
確認のために、上記の後に、
sudo service mysql status
もしくは
sudo /etc/init.d/mysql status
で「Active: active (running) 」が見えるか確認してください。
- MySQLに再度ログインする
再度mysqlにログインすると、すべてのデータはリカバリーされていると思います。
これで終了です。:)
最後に、少し注意点は、
例えば、保存されているdirectory(/var/lib/mysql.bak)のなかに以前に作成したdatabaseが3つあると仮定してください。(PROJECT_ONE, PROJECT_TWO, PROJECT_THREE)
たとえ、この中のPROJECT_ONEだけをリカバリーしたい場合でも、3つともすべてデータを移動させてください。もしこれを行わないと、#6のmysqlの再起動の時に問題が発生します。(基本再起動できませんでした。)
ただ、上記のように行ったところ、うまくいきましたので、もしお困りの方がおられましたら、参考程度に試していただけると幸いです。