次のように SelectObject()
の結果を保持して、後で選択しなおすコードをよく見かけます。
hDC = BeginPaint(hWnd, &ps);
hBrush = CreateSolidBrush(RGB(200,200,200));
hPrevBrush = SelectObject(hDC, hBrush);
Rectangle(hDC, 0, 0, 100, 100);
SelectObject(hDC, hPrevBrush);
DeleteObject(hBrush);
EndPaint(hWnd, &ps);
このような再選択の主な目的は、デバイスコンテキストの状態を元に戻すことで、次の描画に影響を与えないためだと思っています。またデバイスコンテキストより先にBrushを削除するなら、選択を解除しておくべきとも思います。
でも例えばBitmapを作成するなどの用途で、デバイスコンテキストを作成してすぐに破棄してしまう、かつBrushは繰り返し使うので削除せず使いまわしたい、という場合、前述のどちらの理由にも該当せず、再選択する意味がないように思います。
hOrigDC = GetDC(hWnd);
hDC = CreateCompatibleDC(hOrigDC);
hBitmap = CreateCompatibleBitmap(hDC, 100, 100);
hPrevBitmap = SelectObject(hDC, hBitmap);
hPrevBrush = SelectObject(hDC, hBrush);
Rectangle(hDC, 0, 0, 100, 100);
SelectObject(hDC, hPrevBrush); // これは必要??
SelectObject(hDC, hPrevBitmap); // これは必要??
DeleteDC(hDC);
ReleaseDC(hWnd, hOrigDC);
MSDNには「アプリケーションは新しいオブジェクトを使い終えたら、必ず元の(既定)オブジェクトに置き換えるべきです。」とあるので、このような場合でも元のオブジェクトを選択しなおした方がいいのだとは思いますが、その理由はなぜでしょうか?